アスリートに学ぶ「新時代の履き分け」


ランニングシューズにはそれぞれに特長があり、適した使用シーンがある。目的や距離などで使い分けることが重要だ。( カーボン ) 厚底レーシングシューズの登場で訪れた新しいシューズ選びの時代。新時代のシューズの履き分けについて、アスリートに学ぶ。

なぜレースやトレーニングの種類によって履き分けが必要なのか?

●ケガのリスク分散
●練習効果の発揮

シューズの履き分けは、それぞれのトレーニング効率・効果を上げるのみならず、ケガのリスクを減らすことにもつながります。ソールの厚さの違いや、カーボンプレートの有無など、シューズの特性によって、負荷のかかる部位も違ってきます。シューズの履き分けをすることで、特定の部位に負荷が集中することを防ぐことができ、ケガのリスクを分散させることにつながるのです。

アシックスアスリートの履き分け例

細谷 恭平 選手のコメント:

「シューズの履き分けで、効率の良い練習をこなすだけでなく故障が減り、練習を継続できるようになりました。」

1995年8月31日生まれ。中央学院大学では4年時に関東インカレ2部ハーフ3位。2021年、びわ湖毎日マラソンでは自己ベストを更新し、3位。自己記録は 10000m 27分54秒83、マラソン2時間6分35秒。

細谷恭平選手
細谷恭平選手の履き分け例
細谷恭平選手の履き分け例

前田 穂南 選手のコメント:

「自分の感覚に合ったシューズを選び、より質の高い練習を。」

1996年7月17日生まれ。中学生から本格的に陸上競技に取り組む。2017年の初マラソンで12位。2019年のMGCでは独走で優勝。自己記録は 10000m 31分34秒94、マラソン2時間18分59秒。

前田穂南選手
前田穂南選手の履き分け例
前田穂南選手の履き分け例

川内 優輝 選手のコメント:

「ジョギングのときは、クッション性と安定性が高く、足にダメージが残りにくいシューズを使います。」

1987年3月5日生まれ。2009年に埼玉県庁に入庁後、市民ランナーとして競技を続け、2019年にプロランナーに転向。これまでに240回のレースに出場。自己記録は10000m 29分02秒33、マラソン2時間07分27秒。

川内優輝選手
筑波大学体育系 鍋倉賢治教授

筑波大学体育系 鍋倉賢治教授
ランニングエコノミー研究の第一人者


アシックスのメタスピードシリーズなどカーボンプレート搭載の厚底レーシングシューズの登場によって、トップアスリートの記録が伸びているのは明らかです。ただし従来のシューズを履いた時とは動きが異なるので、そういった部位により負荷がかかるようになったということでしょう。
特定の部位に負荷が集中しないようにするのにもシューズの履き分けは有効です。また、練習の目的やペースなどに応じてシューズを選ぶことも大切です。

履き分けにおすすめのシューズ

TARTHERシリーズ

TARTHERシリーズ


軽さとクッション性、耐久性を兼ね備えたシューズ。前田選手は、速めのジョグで着用している。市民ランナーや学生アスリートのスピード練習にも適したシューズ。

NOVABLAST 3

NOVABLAST 3


弾むような走り心地が特徴のシューズ。ミッドソールにFF BLAST PLUSを採用し、反発性が向上。川内選手は、速めのジョグで履いている。

SORTIEMAGIC RP 6

SORTIEMAGIC RP 6


ミッドソールを薄くし、軽量性と反発性を追求。自分の足で蹴る感覚をつかみやすいASICSの最軽量ランニングシューズ。川内選手は、トラック練習で着用している。

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